せどりの粗利の計算は売上−変動費でまず出す|手数料と送料を落とさず利益を残すコツ!

ノートパソコンと赤いスマートフォンとタンブラーが置かれたデスク
戦略

せどりで「思ったより儲からない」と感じる原因は、粗利の計算で引くべき費用が抜けているケースがほとんどです。

仕入れ値だけで差額を見てしまうと、販売手数料や送料、梱包材、値引きの影響が後からまとめて襲ってきます。

この記事では、せどりの粗利を日々の判断に使える形で計算し、商品ごとの合否判定を速くする方法まで落とし込みます。

せどりの粗利の計算は売上−変動費でまず出す

スマートフォンでフリマアプリを操作する手元のアップ

せどりの粗利は「売上(入金)から、その取引で増えた費用だけを引いた残り」として計算すると、判断がブレにくくなります。

粗利と利益は同じではない

会計上の粗利は売上高から売上原価を差し引いた売上総利益を指します。

定義としては「売上総利益(粗利)=売上高-売上原価」という形で整理されます。

一方でせどりの現場では、手数料や送料まで引いた「実感としての儲け」を粗利と呼ぶ人も多い点に注意が必要です。

用語 一般的な意味
粗利 売上高-売上原価
せどりの粗利 売上-(仕入+手数料+送料など)として管理することが多い
最終利益 粗利-固定費-税金など

まずはこの式で迷いを消す

仕入れ判断で使うなら、最初に固定の型を決めてしまうのが早いです。

おすすめの基本形は「粗利=販売価格-仕入原価-販売手数料-送料-梱包材」です。

追加で発生しやすい変動費がある場合だけ、後から行を足す運用にします。

  • 粗利=販売価格-仕入原価-販売手数料-送料-梱包材
  • 粗利率=粗利÷販売価格
  • 1時間粗利=粗利÷作業時間(分単位でも可)

変動費だけを引くのがコツ

ここで引くのは「その商品を売ったから増えた費用」に限定すると管理が楽です。

家賃や通信費のように、売れても売れなくても発生する費用は固定費として別管理にします。

粗利の段階で固定費まで混ぜると、商品ごとの比較が難しくなります。

分類
変動費 仕入れ・手数料・送料・梱包材・返品対応の追加送料
固定費 ツール月額・通信費・家賃・プリンタ代・保管スペース代

販売手数料は必ず粗利から引く

プラットフォームの販売手数料は、粗利を最も大きく削る代表例です。

たとえばメルカリは取引完了時に販売価格から10%の販売手数料が差し引かれると明記されています。

判断を速くするために、計算シートには手数料率の列を固定で用意しておきます。

送料と梱包材は「送料など」にまとめてよい

自己発送でも匿名配送でも、送料は必ず粗利に直結します。

さらに段ボールや緩衝材、テープなどの梱包材は少額でも積み上がるので同じ枠で管理します。

配送手段が複数あるなら、商品カテゴリごとに平均送料を決めておくと見積もりが安定します。

項目 入れるもの
送料 発送運賃・持込割引の反映後の実支払額
梱包材 段ボール・封筒・緩衝材・テープ
その他 ラベル印刷・コンビニ手数料が発生する場合

値引きとポイントは「実際の入金」を基準にする

値引きは販売価格そのものが下がるので、粗利に直撃します。

ポイント還元やクーポンは、誰が負担しているかで処理が変わります。

迷ったら「自分の手元に最終的に残る入金」を売上として記録するのが安全です。

  • 値引き=販売価格の低下として扱う
  • 販売側負担のクーポン=入金減として扱う
  • 購入側負担のポイント使用=自分の入金が減らないなら売上は据え置き

返品と破損は「想定損」を別行で持つ

せどりの粗利が崩れる大きな要因が、返品や配送事故の追加コストです。

全取引で発生するわけではないので、通常の計算式に混ぜると見えにくくなります。

過去実績から「返品率×平均損失」を見積もり、想定損として別行で控除すると現実に近づきます。

項目
返品送料 返送分の送料負担
再販損 中古化・値下げでの損失
破損損 全損・一部返金
想定損 返品率×平均損失の見積もり

具体例で粗利を一発で出す

最後に、数字を当てはめるだけで粗利が出る形にします。

販売価格と仕入原価が分かっても、手数料と送料を入れないと判断を誤ります。

次の表は、仕入れ判断の最低ラインとして使える例です。

販売価格 8,000円
仕入原価 4,800円
販売手数料 800円(10%想定)
送料と梱包材 750円
粗利 1,650円
粗利率 約20.6%

粗利計算に入れる項目を決める

段ボールにニットを梱包している様子

粗利計算が続かない最大の理由は、項目が多すぎて毎回迷うことです。

最低限の必須項目を固定する

最初から完璧を目指すより、必須項目だけ固定して例外を後で足す方が運用できます。

必須項目が固定されると、商品比較が一気に速くなります。

まずは次の5つを固定して、その他は「その他変動費」にまとめます。

  • 販売価格(売上)
  • 仕入原価(原価)
  • 販売手数料
  • 送料
  • 梱包材

変動費と固定費を分けて混乱を防ぐ

粗利は商品ごとの収益力を見る指標なので、固定費は別で管理する方が向いています。

固定費を粗利に混ぜると、売れた月と売れない月で数字がブレすぎます。

固定費は月次でまとめ、最後に全体利益で回収できているかを見る形が実務的です。

管理単位 入れるもの
商品ごと 仕入・手数料・送料・梱包材・返品対応など
月ごと ツール月額・通信費・保管費・サブスク
年ごと 機材購入・減価償却・保険など

プラットフォーム手数料は「率」と「最低額」を意識する

手数料は率だけでなく、最低手数料や例外カテゴリがある場合があります。

メルカリのように率が明確な場所は計算が簡単で、仕入れ判断に向いています。

Amazonのようにカテゴリで変動する場所は、商品ごとに該当カテゴリの手数料を確認してから確定します。

仕入れポイントの扱いを先に決めておく

ポイントを値引きとして扱うか、別の収入として扱うかで粗利が変わります。

おすすめは「現金支出が減った分だけ原価を下げる」ルールに統一する方法です。

ポイントが後日付与で確実性が低い場合は、確定時に別で加算してブレを減らします。

ポイントの種類 おすすめの処理
即時値引き 仕入原価を下げる
後日付与 確定時に別で加算
キャンペーン 再現性が低いなら粗利に入れない

手数料と送料を見積もるコツ

ミニカートと金色の缶詰が並ぶショッピングイメージ

粗利を守るには、仕入れ前に手数料と送料をほぼ確定できる状態を作ることが重要です。

メルカリは手数料10%を固定で入れる

メルカリは取引完了時に販売価格から10%の販売手数料が差し引かれると案内されています。

このため、仕入れ時点で販売価格が決まっていれば手数料も自動で出せます。

迷いを減らすため、シートに「手数料率10%」の固定セルを作るのが効果的です。

Yahoo!オークションは改定情報を必ず確認する

ヤフオクは落札システム利用料がルール変更されることがあり、過去の感覚のままだと粗利が崩れます。

たとえば公式のお知らせでは、2024年6月4日以降の落札分から利用料を一律10%に改定する旨が告知されています。

ただし特定カテゴリは例外があるため、自分の取り扱いカテゴリが対象かは必ず公式で確認します。

確認ポイント 見る場所
基本料率 公式のお知らせ
例外カテゴリ 出品者にかかる利用料(ヘルプ)
請求の考え方 落札システム利用料について(ヘルプ)

Amazonはカテゴリ手数料の確認を前提にする

Amazonの販売手数料はカテゴリで異なり、一定の幅で変動すると案内されています。

このため、仕入れ前にASINやカテゴリを特定し、該当手数料を確認してから粗利を確定します。

雑に平均率を置くと、カテゴリ差で利益が消えることがあります。

送料は「平均」と「上振れ」の2段階で見る

送料はサイズと重量で変わるため、平均だけで判断すると上振れで事故ります。

仕入れ段階では「平均送料」で一次判定し、出品前に「最悪送料」で最終判定すると安全です。

上振れを吸収できない価格帯の商品は、そもそも薄利になりやすいと割り切ります。

段階 使い方
一次判定 カテゴリ別の平均送料で粗利を見積もる
最終判定 最悪サイズで送料を再計算して粗利を確定
改善 梱包の工夫でサイズを落として送料を下げる

粗利から経費と税金を意識して純利益へつなげる

配送用の箱にリボンをかける梱包作業

粗利が出ても、固定費や税金で最終利益が消えると継続できません。

固定費は月次で回収できるかを見る

粗利の段階では商品ごとの成否を見て、固定費は月次でまとめて回収状況を確認します。

この順番にすると、仕入れ判断が遅くならず、全体として赤字の原因も追いやすいです。

特にツール月額や外注費は、粗利の合計で回収できているかを毎月チェックします。

  • 月の粗利合計
  • 月の固定費合計
  • 粗利合計-固定費合計=月の事業利益の目安

税金は「残る利益」に対してかかる

税金は売上に対して一律にかかるものではなく、最終的に残る所得に応じて変わります。

そのため、粗利が増えるほど税負担の意識も必要になります。

実務では、利益が読める段階で概算の税引き後を見て資金繰りを守ります。

意識すること 目的
利益の見える化 納税資金の不足を防ぐ
入出金の管理 手元資金の枯渇を防ぐ
証憑の保存 経費計上の根拠を残す

粗利率だけでなく「時給」を持つ

粗利率が高くても、作業が重い商品は時給が低くなります。

逆に粗利率が控えめでも、回転が速く作業が軽い商品は総利益が伸びやすいです。

粗利と作業時間をセットで記録すると、扱うべき商品が自然に絞れます。

  • 時給目安=粗利÷作業時間
  • 作業時間=仕入れ+撮影+出品+梱包発送+対応
  • 時給が低いジャンルは撤退判断を早める

値崩れリスクは粗利で吸収できる幅があるか

相場が下がるジャンルは、販売価格が数日で変わることがあります。

そのとき粗利が薄いと、値下げで一気に赤字になります。

仕入れ時点で「相場が下がっても黒字のライン」を想定しておくと、撤退が早くなります。

チェック 目安
値下げ耐性 想定値下げ後も粗利が残るか
回転 売れるまでの期間が長いほどリスク増
競合 同一商品が多いほど価格競争になりやすい

粗利管理を楽にするテンプレ

束ねられた段ボールシートの断面アップ

粗利計算は正しさよりも、継続できる仕組みに落とすことが重要です。

1商品1行の管理で迷いをなくす

複雑なシートより、1商品1行で必要な列が揃っている形が続きます。

列が固定されると、入力が習慣化して計算ミスが減ります。

最初は列を少なくして、必要になったら追加する方が失敗しにくいです。

列名 内容
商品名 検索できる名称
販売先 メルカリ・ヤフオク・Amazonなど
販売価格 入金の基準額
仕入原価 原価
手数料率 0.10など
送料など 送料+梱包材
粗利 販売価格-仕入原価-手数料-送料など

手数料は「率」と「実額」の両方を置く

率だけだと例外や端数処理でズレるため、実額も記録すると後から検証できます。

仕入れ前は率で見積もり、取引完了後に実額で確定する運用が現実的です。

これにより、見積もり精度が上がって仕入れが速くなります。

  • 見積:販売価格×手数料率
  • 確定:明細の手数料額を転記
  • 差分:差分が大きい販売先はルールを見直す

送料は「発送方法」を一緒に残す

送料がぶれる原因は、発送方法が毎回変わることです。

送料の列と並べて発送方法も残すと、次の見積もりが安定します。

特にサイズ境界の商品は、梱包でサイズが変わるのでメモが効きます。

列名
発送方法 宅配便・匿名配送・ゆうパケット系など
サイズ区分 S・M・60サイズなど
送料 実支払額
梱包 封筒・箱など

仕入れ判断の合格ラインを先に決める

粗利計算ができても、合否の基準がないと仕入れで迷います。

最初は「粗利額」と「粗利率」の両方に最低ラインを置くのが扱いやすいです。

さらに作業時間が重いジャンルは、時給ラインも追加すると精度が上がります。

  • 最低粗利額のラインを決める
  • 最低粗利率のラインを決める
  • 必要なら時給ラインも追加する

今日から使える粗利計算の要点

梱包用の紙袋とタグと紐が並ぶナチュラルな作業スペース

せどりの粗利は「販売価格から、取引で増えた費用を引く」という型に固定すると迷いが消えます。

特に販売手数料と送料は漏れやすいので、仕入れ前に率と平均送料で一次判定し、完了後に実額で確定します。

粗利が安定してきたら、固定費は月次で回収できているかを見て、最終利益と資金繰りにつなげます。

テンプレは1商品1行で列を固定し、続けられる形から始めるのが最短ルートです。