せどりの帳簿の付け方は3ステップで回る|青色申告の準備から在庫管理まで一気に整う!

段ボールとノートパソコンでフリマ出品作業をする様子
戦略

せどりは取引回数が多く、手数料や送料も混ざりやすいので、帳簿の付け方を最初に決めておくと後が楽になります。

結論としては「取引を集める→仕訳で記録する→月次と年次で締める」の3ステップに落とし込むと、迷いが減ります。

白色申告でも記帳と書類保存は必要なので、今の規模に合う最小セットから始めるのが現実的です。

本記事では、せどりの帳簿でつまずきやすい論点を、申告区分、勘定科目、在庫、証憑保存の順で整理します。

  1. せどりの帳簿の付け方は3ステップで回る
    1. 取引の情報を一か所に集める
    2. 勘定科目のルールを先に固定する
    3. 仕訳は日次か週次のどちらかに寄せる
    4. 現金と口座とカードを混ぜない
    5. 証憑は「取引にひもづく形」で残す
    6. 月次で粗利を確認してズレを潰す
    7. 年次で棚卸をして利益を確定させる
  2. まずは申告区分を決める
    1. 白色申告でも最低限の記帳は必須
    2. 青色申告は控除と引き換えにルールが増える
    3. 開業届と申請書の提出タイミングを押さえる
    4. 消費税とインボイスが絡むと記帳が増える
  3. せどり特有の「売上」と「経費」を漏らさない
    1. 売上は入金ベースと明細ベースのどちらかで統一する
    2. プラットフォーム手数料は分類を固定する
    3. 送料と梱包材は見落としやすい固定費になる
    4. 仕入れと返品は「在庫」と「反転」で扱う
  4. 在庫と棚卸ができると利益が安定する
    1. 在庫は「数量」と「原価」を最小単位で持つ
    2. 期末棚卸は評価方法を決めてから数える
    3. 利益が出ているのにお金が残らない原因を分ける
    4. 在庫回転と滞留を数字で見ると仕入れが変わる
  5. 証憑保存と電子データの扱いで詰まらない
    1. 保存期間は白色でも長いので前提を変える
    2. 紙の領収書は月別に束ねて検索性を優先する
    3. 電子取引のデータは原則データのまま保存する
    4. 電子帳簿保存の全体像は一次情報で押さえる
  6. 毎日10分で続く運用に落とし込む

せどりの帳簿の付け方は3ステップで回る

スマートフォンと電卓、ショッピングカートのミニチュアで表現されたネットショッピングの概念

せどりの帳簿は、作業を分解すると急に簡単になります。

やることは「集める」「記録する」「締める」の3つだけに絞れます。

この型に沿って習慣化できれば、確定申告前に慌てる確率が下がります。

取引の情報を一か所に集める

帳簿入力より先に、取引の根拠となる情報を集める工程が重要です。

せどりはプラットフォームが分散しやすいので、月ごとに同じ場所へ寄せるだけで漏れが減ります。

最初は完璧を狙わず、必要な項目だけ揃える方が続きます。

集めたデータは、あとで仕訳に直結する粒度にしておくと入力が速くなります。

  • 売上明細
  • 入金明細
  • 仕入れ明細
  • 手数料の内訳
  • 送料の実費
  • 返品やキャンセル履歴

勘定科目のルールを先に固定する

勘定科目が毎回ぶれると、後で見返したときに利益の原因が読めません。

せどりは費用項目が多いので、よく出るものだけを固定ルールにすると安定します。

科目名は税務上の厳密さよりも、継続して同じ基準で分類できることが大切です。

迷う支出は一時的に仮置き科目に入れて、月末にまとめて判断しても回ります。

売上 売上高
仕入 仕入高
販売手数料 支払手数料
送料 荷造運賃
梱包材 消耗品費
ツール 通信費または支払手数料

仕訳は日次か週次のどちらかに寄せる

せどりの帳簿は、毎日やるか週にまとめるかを決めると続きやすくなります。

副業規模なら週次でも回りますが、取引数が増えるほど日次の方が精神的に楽です。

どちらにしても、同じ曜日と同じ手順に固定するのがポイントです。

入力単位は「明細1件ずつ」より「日々の合計」を使う方が早いケースもあります。

  • 入金ベースで売上をまとめる
  • 明細ベースで売上を積み上げる
  • 手数料を自動連携で取り込む
  • 送料は月末に集計する
  • 返品は別行で反転させる

現金と口座とカードを混ぜない

お金の出入りが混ざると、帳簿が合わなくなって原因追跡に時間が取られます。

最低でも事業用の入金口座だけは分けると、入出金の突合が簡単になります。

カード払いが多い場合は、未払金として計上する流れを決めておくと迷いません。

レシートを見ながら現金精算する癖があるなら、小口現金の運用は避けた方が安全です。

入金先 事業用口座に統一
支払い方法 カードは事業専用に寄せる
立替 事業主貸で整理
引き出し 事業主借で整理
現金管理 原則しないか最小化

証憑は「取引にひもづく形」で残す

帳簿だけでなく、領収書や請求書などの証憑を保存することが前提になります。

せどりはプラットフォームの画面キャプチャやメールが根拠になることもあります。

後で探せる状態にしておくと、税務調査対応だけでなく自分の見直しにも効きます。

保存方法は紙と電子のどちらでもよいですが、取引単位でひもづく並びにしましょう。

  • 月別フォルダ
  • 取引番号で命名
  • 仕入れ先ごとに束ねる
  • 売上明細のPDF保存
  • 手数料明細の保存

月次で粗利を確認してズレを潰す

確定申告の直前にまとめて作ると、ズレの原因が見つけづらくなります。

月次で「売上」「仕入」「手数料」「送料」を見れば、利益の異常に早く気づけます。

せどりは返品や値下げがあるので、粗利の推移を見ておくと改善点が見えます。

売上が増えているのに利益が残らない月は、手数料や広告費、返品率を疑います。

見る指標 売上高
見る指標 仕入高
見る指標 販売手数料
見る指標 送料と梱包材
見る指標 粗利と粗利率

年次で棚卸をして利益を確定させる

せどりは在庫が残るので、期末棚卸をしないと利益が正しく出ません。

売れた分だけを経費にする発想に切り替えると、帳簿が一気に整理されます。

棚卸は年1回でもよいですが、取引が多い人ほど月次で在庫を見た方が楽です。

棚卸表は決算書類の一部として保存が求められるので、形に残しましょう。

  • 期末在庫数
  • 仕入単価
  • 在庫金額
  • 保管場所
  • 滞留期間

まずは申告区分を決める

カッター、ハサミ、テープ、メジャーなどの梱包作業に使う道具一式

帳簿の付け方は、白色申告か青色申告かで必要な粒度が変わります。

ただし白色でも、記帳と帳簿書類の保存義務がある点は共通です。

今の規模と今後の伸ばし方を基準に、最初に方針を決めておきましょう。

白色申告でも最低限の記帳は必須

個人で事業を行う場合、申告の有無にかかわらず記帳と保存が求められます。

白色申告は簡易な方法での記帳が認められており、日々の合計でまとめる運用も可能です。

国税庁の案内でも、収入や必要経費の取引年月日や相手先、金額などを記録する旨が示されています。

まずは「売上」「仕入」「経費」「入出金」を追える帳簿から始めるのが安全です。

根拠 国税庁 個人で事業を行っている方の記帳
帳簿の例 売上帳
帳簿の例 仕入帳
帳簿の例 経費帳
帳簿の例 現金出納帳または預金出納帳

青色申告は控除と引き換えにルールが増える

青色申告は節税メリットがある一方で、帳簿の付け方と保存の要件が増えます。

複式簿記での記帳や決算書の作成など、一定の手続を満たすことで控除を狙えます。

せどりを本業化するなら、早めに青色の体制に寄せた方が運用が安定します。

ただし、続かない帳簿は意味がないので、会計ソフト前提で仕組み化しましょう。

  • 事業用口座とカードを分ける
  • 仕訳のルールを固定する
  • 月次で残高を合わせる
  • 棚卸表を作れる形にする
  • 証憑を検索できる形で保存する

開業届と申請書の提出タイミングを押さえる

青色申告を選ぶ場合は、必要な届出を期限内に出す必要があります。

せどりを始めた月からいきなり完璧な帳簿は難しいので、届出は早めに済ませておく方が安心です。

提出先は原則として所轄の税務署で、郵送や電子申請の選択肢もあります。

届出の詳細は制度変更が起こり得るため、一次情報で確認する習慣をつけましょう。

提出物 開業届
提出物 青色申告承認申請書
確認先 国税庁
運用の目安 開始月から帳簿ルールを固定

消費税とインボイスが絡むと記帳が増える

売上規模が大きくなると、消費税の課税事業者になる可能性が出ます。

その場合、税率区分やインボイス対応など、帳簿に必要な情報が増えます。

国税庁の資料でも、軽減税率がある場合の区分記載や、インボイス発行事業者かどうかの区分が必要になる旨が触れられています。

現時点で対象外でも、伸びたときに困らないよう項目だけ先に用意しておくと安心です。

  • 税率区分の管理
  • 適格請求書の保存
  • 取引先の登録区分
  • 返品時の税額調整
  • 送料の課税関係の整理

せどり特有の「売上」と「経費」を漏らさない

配送用の箱にリボンをかける梱包作業

せどりは売上だけ見ていると、利益がどこで削れているか分からなくなります。

手数料、送料、梱包材、外注費などの構造を先に把握すると、帳簿の付け方が整います。

費用の漏れを潰すことが、そのまま節税と改善の両方に直結します。

売上は入金ベースと明細ベースのどちらかで統一する

売上は「売れた金額」と「入金された金額」が一致しないことがあります。

手数料や送料の差し引きがあるため、帳簿の付け方としてはどちらで計上するかを統一するのが重要です。

会計ソフトの連携仕様によっては入金ベースになりやすいので、最初に設計します。

統一できていれば、月次の突合でズレの原因がすぐ見つかります。

  • 売上高は総額で計上
  • 差し引きは手数料で計上
  • 送料は受取と支払を分ける
  • ポイントは値引き扱いかを統一
  • キャンセルは反転で処理

プラットフォーム手数料は分類を固定する

手数料は種類が多く、混ざると利益分析ができなくなります。

販売手数料、振込手数料、決済手数料、広告費などを分けると改善がしやすくなります。

帳簿の付け方としては、最低でも販売手数料とその他を分けるだけでも効果があります。

明細データが取れるサービスは、PDFやCSVで月次保存しておくと証憑にもなります。

手数料の例 販売手数料
手数料の例 決済手数料
手数料の例 振込手数料
手数料の例 広告費
科目例 支払手数料または広告宣伝費

送料と梱包材は見落としやすい固定費になる

送料は取引ごとに金額が変わるため、意外と漏れやすい経費です。

梱包材は少額でも積み上がるので、月次でまとめて計上できる形にすると楽です。

特に自己発送が多い人は、送料と梱包材を分けて見ると改善点が見えます。

送料込み販売をしている場合は、送料の原価率を把握すると価格設定が安定します。

  • 配送会社の利用明細
  • 切手や資材の購入履歴
  • ラベルプリンタの消耗品
  • 梱包材のまとめ買い
  • 集荷手数料

仕入れと返品は「在庫」と「反転」で扱う

仕入れはせどりの最大コストなので、計上のルールを崩さないことが重要です。

返品が起きたときに仕訳を戻さないと、売上も仕入も二重にズレます。

返品やキャンセルは、元の取引と同じ科目で反転させると帳簿が読みやすくなります。

在庫が残る前提なら、仕入れをすべて当期費用にせず棚卸で調整する考え方が必要です。

仕入れ 仕入高
返品 売上の反転または返品値引
仕入返品 仕入高の反転
在庫 期末に棚卸で調整
証憑 購入履歴と返金履歴

在庫と棚卸ができると利益が安定する

桜の装飾と段ボール小包の春らしいイメージ

せどりは在庫が利益を左右するので、帳簿の付け方の核心は在庫管理にあります。

棚卸が弱いと、売上が伸びても手元の利益感覚が合わなくなります。

最低限の在庫項目を決め、年次で棚卸表を作れる状態にしましょう。

在庫は「数量」と「原価」を最小単位で持つ

在庫管理は高機能にしようとすると続かないので、最小項目から始めるのが現実的です。

せどりでは商品コードがなくても、管理番号を自分で付ければ十分回ります。

原価は仕入価格だけでなく、仕入れに直接かかった送料などを含めるかを決めて統一します。

統一されていれば、棚卸のときに評価が崩れません。

  • 管理番号
  • 商品名
  • 数量
  • 仕入単価
  • 保管場所
  • 仕入日

期末棚卸は評価方法を決めてから数える

期末棚卸は、数える作業と評価する作業を分けるとミスが減ります。

先に評価方法を決めておけば、迷いによる作業停止が起きません。

同じ商品を複数回仕入れる場合は、単価が変わるのでルールが必要です。

棚卸表は決算関係書類として扱われるため、作成と保存を前提にします。

評価の考え方 同一基準で統一
単価の扱い 平均単価などのルール化
数量の確認 実地で数える
棚卸表 品目別に残す
保存 後から追える形で保管

利益が出ているのにお金が残らない原因を分ける

帳簿上の利益と手元資金が一致しないのは、せどりではよくある現象です。

主な原因は在庫の増加、入金タイミングのズレ、カード未払、返品の処理漏れです。

原因を分解できれば、帳簿の付け方を改善して資金繰りが安定します。

月次で残高合わせをすると、早い段階で異常に気づけます。

  • 在庫が増えている
  • 入金が翌月にずれる
  • カード支払いが翌月にずれる
  • 返品処理が反映されていない
  • 送料や手数料が漏れている

在庫回転と滞留を数字で見ると仕入れが変わる

在庫回転が遅いと、利益率が高くても資金が詰まりやすくなります。

滞留在庫を見える化すると、値下げやセット販売などの判断が早くなります。

帳簿の付け方としては、在庫一覧に滞留日数の項目を追加するだけでも効果があります。

利益より先に資金が尽きるのを防ぐために、回転指標を習慣にしましょう。

見る指標 在庫金額
見る指標 在庫数量
見る指標 滞留日数
見る指標 月間販売数
判断 値下げや処分の優先度

証憑保存と電子データの扱いで詰まらない

配送ラベル付きの段ボール箱

帳簿があっても、根拠となる書類が残っていないと説明が難しくなります。

最近は電子取引が増えており、保存ルールを知らないと後から困ります。

保存期間と保存方法を先に決め、検索できる状態に整えましょう。

保存期間は白色でも長いので前提を変える

白色申告でも、法定帳簿は7年保存が必要とされる案内があります。

任意帳簿や請求書や領収書などの書類は5年保存の対象になるものがあります。

保存期間の考え方は書類の種類で変わるので、まずは国税庁の資料で全体像を押さえます。

せどりは電子明細が多いので、保存期間を意識したフォルダ設計が必要です。

確認先 国税庁 帳簿の記帳のしかた
法定帳簿 7年
任意帳簿 5年
取引書類 5年
棚卸表 決算関係書類として保存

紙の領収書は月別に束ねて検索性を優先する

紙の領収書は完璧に整理しようとすると続かないので、月別で束ねるのが現実的です。

重要なのは「いつの」「何の」支出かが後から追えることです。

せどりでは梱包材や交通費など小さな領収書が多いので、月末にまとめて処理します。

領収書が出ない支出は、利用明細や購入履歴を根拠として残します。

  • 月別クリアファイル
  • 用途メモを追記
  • 支払方法をメモ
  • 取引先名をメモ
  • レシートは感熱対策

電子取引のデータは原則データのまま保存する

メールやサイトのダウンロードで受け取った請求書などは、電子取引として扱われます。

電子取引は、紙に印刷して保存するだけでは足りないケースがあるため注意が必要です。

国税庁は電子帳簿保存法に関する案内を出しているので、実務では一次情報に合わせます。

せどりの帳簿の付け方としては、PDFやCSVを月別に保存し検索できる形に整えるのが基本です。

  • PDFを元データで保存
  • ファイル名に日付と取引先
  • 金額で検索できる形
  • 改ざん防止の運用
  • バックアップを二重化

電子帳簿保存の全体像は一次情報で押さえる

電子帳簿保存法は区分があり、帳簿の保存と取引書類の保存で要件が異なります。

スキャナ保存や電子取引の保存は、要件を満たす必要があるため自己流は危険です。

特に、保存の真実性や検索性に関する要件は運用設計に影響します。

不安がある場合は、国税庁資料と会計ソフトの公式解説の両方で確認すると安心です。

一次情報 国税庁 帳簿の記帳と保存義務
参考資料 国税庁 電子帳簿保存法の改正資料
実務解説 弥生 電子帳簿保存の要件
保存の方針 データをデータで残す

毎日10分で続く運用に落とし込む

ノートパソコンと赤いスマートフォンとタンブラーが置かれたデスク

せどりの帳簿の付け方は、正しさより継続が最優先です。

取引を集める場所と、仕訳のルールと、月次の締め日の3つを固定すると回り始めます。

在庫と棚卸が整うと利益の見え方が変わり、仕入れ判断も安定します。

証憑保存は検索性を最優先にして、紙と電子の両方で後から追える状態を作りましょう。

最初は小さく始めて、取引数が増えた段階で会計ソフト連携や運用改善を追加していくのが安全です。